毎年恒例の「税務調査特集」に寄稿しました!
| 税務調査
季節を感じます(笑)
国税庁は現在、約5万6000人の職員を擁し、全国12の国税局、524税務署がある。国税局には総務部、課税部、徴収部、調査部、査察部などがあり、一般的には「マルサ」(国税局査察部)が脱税を摘発する部署としてその名を知られている。だが、大型、悪質な案件の情報収集能力で群を抜くのは「課税部資料調査課」だろう。隠語で略称の「リョウチョウ」、「料」の字の米偏から「コメ」などと呼ばれている。
資料調査課はその地味な名称とは裏腹に、税務署で対応が難しい富裕層や政治家、宗教、国際取引などをターゲットとする課税部の中核部隊である。かつて国税局の資料調査課に勤務した筆者の経験からすれば、資料調査課の職員1人当たりの年間増差所得(調査によって把握した所得)は少なくとも数億円にはなり、査察部のそれを大きく上回る。