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DIAMOND online 2016.8.1投稿

税関のリアル。
何がよくて、何がダメなのか?
 前回の記事では、「税務当局が銀行送金について、どう目を光らせているか」について話した。本日はもう少し身近な話題として、ハンドキャリーのエピソードを紹介したい。

【エピソード1】無申告
 空港の荷物検査でキャッシュがバレたら困ると思い、カメラフィルム用の専用バッグ(X線回避)にキャッシュを入れて通過しようとしたところ、バッグの中身が見えないせいか、検査官に不審に思われて中身を見られてしまった。

 結局のところ、申告するカウンターが荷物検査の次の場所にあるので、検査官からは「ちゃんと申告してくださいね~」と言われて事なきを得た。隠さずに堂々と持ち込めばよかった!

【エピソード2】金属探知機と妊婦
 空港の身体チェックは金属探知機だと聞いていたので、手荷物と違いシースルーにはならないのではと思い試したことがある。女性は妊娠しているケースもあるので、お腹まわりにキャッシュを巻いて検査機をパスしたら何のお咎めもなかった。女性の場合はチェックが甘い?

【エピソード3】マカオのスタンプ
 日本の税関チェックで、多額の現金を持ち込む際の言い訳を聞いたことがあった。「マカオのスタンプ」を押してもらうこと。税関にはカジノで大勝ちしてしまったのでキャッシュのハンドキャリーとなった、と話せば検査官は「しょうがないですよね。税務署がうるさいですから所得の申告はしてくださいね~」で済んでしまった!

【エピソード4】金を購入し、転売しようとしたら……
 香港で金のインゴットを購入した。キャッシュよりも日本に持ち込めば割がいい。香港には日本の消費税のような税金がない。金には世界相場があり、購入してすぐに日本で転売できれば消費税に近い額の利益がゲットできる。あるいは値上がりを待てればさらなる利益に。で、実際にやってみると、見事に税関でひっかかった!金地金(きんじがね)には消費税が課税されるので、その場で追徴されてしまった。

【エピソード5】フィリピンでの出来事
 日本からフィリピンに行ったときの話。キャッシュについて申告しないで入国審査などをしようとしたが、多額のペソと百万円の札束にチェックが入った。ペソは全額没収、円は価値が分からなかったのか、札束からテキトーに2~3枚抜いて渡したら許してくれた。何はともあれ申告だけはしないといけない!それと開発途上国は特に注意が必要だ。没収された金は検査官のポケットになんてのが真相のようだ……。
※法的見解ではありませんので留意してください。

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